Meta Questのゲームには、購入前に無料トライアルが設定されているものもあります。
『VR Chat』 や『cluster』のようなソーシャル系メタバースアプリも基本は無料です。
同様にゲームではないですが、Metaの公式チュートリアルやアバター作成もそれなりに楽しめます。
いくつか遊んでみたなかで、おもしろいと思ったアプリを紹介したいと思います。
The Climb 2
コントローラーを使って壁をよじ登る、クライミング体験ができるゲームです。
絶壁をよじ登る恐怖感や、ホールドをつかむ感覚がリアルに近く、VRと相性のいいスポーツだと思いました。
『The Climb 2』は同シリーズの2作目で、続編が出るということはそれなりに人気のあるゲームと思われます。
旧作の『The Climb』もMeta Questのショップに出ていたので、気に入ったら両方楽しむことができます。
ていねいなチュートリアル
最初に操作方法をていねいに説明してくれるチュートリアルがあります。
抽象的なポリゴンの壁を登っていく感じで、序盤はサクサク進めると思います。
途中からジャンプが必要な難所が出てきて、何度もやり直すはめになり、コンプリートするまで時間がかかりました。
無理な姿勢でつかまっていると、徐々に疲れて息が荒くなっていきます。
ときどきコントローラーを左右に振ること(チョーキング)で、手にチョークの粉が振られて体力を回復できます。
手に粉をつけるとグリップ力は増すと思いますが、体力全快できるのはおかしい気もします。
そのあたりはゲームとしてルールが簡略化されています。
絶景のアルプス山脈
チュートリアルが終わると、いくつか用意されたクライミングのステージを選んで挑戦することができます。
とりあえず選んでみた「アルプス」では、眺めのよい山のなかで崖を登れます。
初級・中級・上級と難易度によってステージも分けられています。
とりあえずやってみた初級の「ボアー・タスク」は、チュートリアルと同じくらいのレベルで順調にこなせました。
たまに後ろを振り返ると、アルプスの山々を見渡せます。
今後も改良が続いてCGがよりリアルになったら、断崖をよじ登る臨場感が増すと思います。
高層ビルをよじ登る
『The Climb 2』では普通の山以外に街中のビルを登れるモードもあります。
「都市」のステージを選ぶと、夜にビルの隙間を登る体験ができます。
素手だけでこんなに簡単に壁を登れるのか不思議です。
スパイダーマンになった感じというか、スパイ映画のミッションをこなしているような気分を味わえます。
もっといろいろ試してみたかったですが、無料トライアルの期限がすぎてしまいました。
チュートリアルが充実しているぶん時間がかかりすぎて、あまり本番を楽しめなかったのは残念です。
手のカスタマイズ
現状のMeta Questでは腕と頭以外トラッキングできないので、クライミングに必要な脚の動作は省略されています。
視界には手首で切れた自分の手しか表示されず、ミニマムな表現が潔いともいえます。
手のCGについては、性別や肌の色など細かく設定できるメニューがあります。
ゲームの攻略には影響しない外観だけのカスタマイズですが、女性にはうれしい機能かもしれません。
クライミングはVR向き
クライミングは2024年からオリンピックの正式種目になったこともあり、認知度が上がってきている気がします。
数年前にお試しでやってみたことはありますが、現実のボルダリングはかなりの運動神経を要求されます。
クライミングも道具やレッスンにお金がかかり、なにより落下してケガをする危険があります。
実用的なシミュレーターとしての完成度はまだまだとしても、クライミングの雰囲気や爽快感を楽しむには、うってつけのゲームだと思いました。
腕だけの動きとはいえ、ホールドをつかんで体を持ち上げる動作はリアルに感じられます。
Free Weekendsのキャンペーンで、ゴルフやボウリング、クリケットのVRゲームも試してみましたが、スポーツ系としては『The Climb 2』が一番よかったです。
ボールを使った球技ではなく、自分の体ひとつで壁を登るという体験が、VRに合っているのかもしれません。