2024年の7月から8月にかけて、Meta QuestのVRゲームを一定時間無料で遊べる、Free Weekendsのキャンペーンが開催されていました。
毎週末2作品ずつゲームが公開されて、それぞれ1時間程度、無課金で遊んでみることができました。
実際に試したゲーム8個について、感想をまとめてみたいと思います。
Premium Bowling
7/26~29の週末は『プレミアム・ボウリング』と『ガーディアンズ・フロントライン』の2タイトルが無料提供されました。
ライトなスポーツ系と、複雑なアクションシューティングという、メリハリの効いた組み合わせです。
最初に遊んでみたボウリングゲームは、操作方法が直感的でわかりやすく、VRゲーム初心者にもおすすめできます。
少し練習すればストライクも連発できて、難易度も適切だと思いました。
ボウリングの遊び方
やり方はレーンの横にあるラックから好きなボールを選び、ピンに向かって放り投げるだけです。
コントローラーのボタンで「ボールをつかむ/放す」動作ができます。
現実世界で普通にボウリングを楽しむ動作に近いので、チュートリアルなしでも普通にプレイできると思います。
キャラクターやインテリアのCGは大雑把なつくりですが、ボールの質感だけやけにリアルなので、思わず近くでのぞき込んでしまいました。
マーブル模様や光の反射が本物そっくりです。
ボールの色によって「重さ、フック、長さ」といったパラメーターが異なり、カスタマイズもできるようです。
このうち「長さ」というのは指穴の間隔(ブリッジかスパン)だとすると、長いほうが回転をかけやすくなると思われます。
速度や回転数もわかる
レーンに向かってボールを投げると、ボールの軌跡や倒したピンが視界に表示されます。
KPH(時速)やRPM(回転数)といった数値も出ます。
腕を振る勢いがボールのスピードに、手首のひねりもカーブに反映されているように見えました。
ボールを投げたあと、ピンの近くに寄ってリプレイ観察できる便利機能も用意されていまます。
会場を選べる
最初の設定画面で、プレイする場所を選べます。
海辺のリゾートからディスコ風の空間、ホテルのVIPルームや競技用の会場など、やけにたくさん用意されていておもしろいです。
各場所でレーンの特性が異なるようなので、ボウリングに詳しい人なら環境に応じたマニアックなプレイを楽しめそうです。
レーン上に青く表示されている部分は、オイルの塗り具合を表しているような気がします。
上級者ならレーンのコンディションを見極めて、戦略的に投げたりできるかもしれません。
初心者向けのゲームに見えて、ボールやレーンの特性など細かく設定されているところが、いかにもVRゲームらしいと感じました。
プロのトレーニングにも使える、リアルなシミュレーターを目指して開発されているように思います。
裏側を探検
レーンから離れてボウリング場を探検することもできます。
ゲームの本筋とは関係ないですが、思わずあちこち歩きまわってしまいました。
ディスコの2階には上れませんでした。
レーン以外の場所にも自由にボールを放り投げることもできます。
ただ人や家具に当ててみても、なにも起こりませんでした。
バーカウンターには店員さんがいたり、先には進めないものの思わせぶりな扉があったり、意外と作り込んであって楽しいです。
50~60年代頃のアメリカのダイナーを再現したような空間もあります。
奥のほうにエルヴィス・プレスリーの写真など飾られているので、余裕があれば探してみてください。
舞台裏が気になる…
窓の外の虚無的な荒野には、昔のテレビゲームやSF小説のような感覚を覚えます。
そこから先は行きたくてもいけない…ウィリアム・ギブスンの『ニューロマンサー』や映画『インターステラー』に出てくる、「事象の地平面(event horizon)」という概念を思い出しました。
フィールドを探索しても隠しアイテムなども出てこないですが、3次元空間を自由に移動できるのは、VRならではの楽しみだと思います。
Guardians Frontline
無料2作目の『ガーディアンズ・フロントライン』は、王道の一人称視点シューティングです。
360度好きな方向に銃を撃ちまって、VRの醍醐味を味わえるジャンルといえます。
VRでFPS
操作は複雑でやることがたくさんあり、似たようなFPSゲームに慣れていないと戸惑うかもしれません。
とりあえず敵が出てきたら撃って倒し、弾切れになったらリロードする、という感じで序盤は攻略できます。
これだけでも普通のモニター画面でプレイするのと、VRゴーグルをかぶって遊ぶのとでは、臨場感がぜんぜん違います。
味方ロボットと協調
フィールドに出ると、クモのような敵キャラが湧いてきて、空からはハチが襲ってきます。
自軍の拠点を防衛するのがミッションのようで、ロボットのようなキャラクターは味方です。
ロボットにうまく指示できれば効率よく戦えそうですが、いまいちやり方がわかりませんでした。
回転椅子よりサムスティック
あらゆる方向から敵が襲ってくるので、背後もひんぱんにチェックする必要があり大変です。
最初は回転椅子に座って体ごと回転させていましたが、けっきょくコントローラーのサムスティックで視点を回転させる方法に落ち着きました。
リアルな体験を求めるなら視界も自分の体で制御すべきとはいえ、プレイの効率を考えると手元のコントローラーで操作したほうが早いです。
VR空間を歩ける『Omni』のような歩行デバイスも開発されていますが、ゲームを有利に進めるうえでは不利になりそうな気がします。
メニュー操作がリアル
『ガーディアンズ・フロントライン』では、メニュー画面を開くのもいちいち手元のタブレットをVR空間内でタップする必要があります。
視界に現れた仮想ディスプレイをいじるのも雰囲気はありますが、戦闘中に展開・操作するのは面倒に感じました。
これも手元のコントローラーでボタン操作できたほうが早いです。
やり込み要素は多い
スクリーンショットを撮りそこねたので画像を紹介できず申し訳ないですが、基地のなかにチュートリアル用の部屋もありました。
ただFree Weekendsの無料プレイは1時間制限だったので、準備に時間をかけるのがもったいないなく、練習は適当にスルーしました。
お金を貯めればアンロックされる兵器や、次第に難易度の上がっていくミッションが用意されているようです。
短い時間ではそこまで上達することができず、適当にクモとハチを撃ち落として終わりました。
このゲームはFPSらしく、レベルエディターで独自のマップを作成したり、対人バトルも楽しめるようです。
一人用のシナリオを攻略するより、マルチプレイのほうが断然おもしろそうですが、他人と協調・対戦するには相当練習が必要そうに思いました。