Meta Questではパソコンのデスクトップ画面に相当する、ホーム空間(バーチャル環境)をカスタマイズできます。
Oculus時代はひとつしかなかったコンテンツも、いつの間にか20種類以上から選べるようになりました。
メニューの「パーソナライゼーション→バーチャル環境」から好きなシーンを選べます。
「カスタムスカイボックスビュー」から、自作のパノラマ画像を設定することもできるようです。

いまのところ内部を移動することはできませんが、ぐるっと見まわすだけでも臨場感があってそれなりに楽しめます。
現時点でプリセットされている21個のシーンをまとめてみました。
ホーム画面のカスタマイズに興味があるかたは、ご参考にどうぞ。
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Blue Hill Gold Mine
アメリカの西部開拓時代、ゴールドラッシュの村を再現したような感じです。

いかにもRPGに出てきそうな場面で、建物の造形も凝っています。
『バイオハザード』のゾンビが襲ってきそうな緊張感が漂っています。

ほかに比べて薄暗い夜のシーンなので、目に刺激が少なくていいかもしれません。

Lakeside Peak
険しい山の中腹にある、大自然のキャンプ場です。

後ろを振り返ると、自分用のテントも張ってあります。

水しぶきを上げて流れる滝も表現されていて、動きのある環境です。
なかなかこんな僻地には来られないと思うので、VRっぽい非日常感を味わえていいです。

Storybook
絵本のなかの世界とでもいったイメージでしょうか。
草木が切り絵のような平べったいポリゴンで表現されています。

いくつかある抽象的なCGシーンのひとつで、こういう世界観もVRらしくていいと思います。

Futurescape
山のなかに設置された、未来の別荘という感じのバーチャル環境です。

宇宙船のような流線型の壁と、フリッツ・ハンセン風の家具で未来感を表しているようです。
やたらと曲線を多用するのが、Metaのデザインする建物の特徴といえます。

Paradiso
南の島のコテージといった趣で、海を眺められます。
劇場版『PSYCHO-PASS サイコパス』で傭兵部隊のボス、デスモンド・ルタガンダがくつろいでいるアジトを連想させます。

ハンモックや吊られたソファーが見えて、広いダイニングやバーカウンターも用意されています。

ほかの場面よりリラックスしたらリゾート感を感じられて、個人的にお気に入りのバーチャル環境です。

Polar Village
北極に近い雪国の村という感じで、オーロラも眺められます。

寒そうな屋外のシーンですが、ゲームでほてった頭を冷やすにはちょうどいいかもしれません。

Crystal Atrium
噴水のような水晶の塊が、上がったり下がったりするゲームっぽい空間です。
岩山の向こうに見えている、謎の巨大構造体が気になります。

打ち放しコンクリートの要塞っぽい建物で中途半端な印象ですが、なにか背後にSF的なストーリーやモデルがあるのかもしれません。
いかにも『ファイナルファンタジー』とかに出てきそうです。

Abstraction
その名のとおり、抽象度の高い現代アートのような空間です。
帯のような物体がヒラヒラ動いていて、不吉な黒い太陽?が空を横切っていきます。

暖色系で癒しを感じさせる雰囲気がありながら、どこか病的な印象を受ける不穏なシーンです。
これを選ぶ人は、どんな精神状態なんでしょうか?

Cascadia
これも渓谷のなかの未来の別荘といった感じで、Futurescapeと似ています。

岩山とコンクリートの構造体が合体した建物で、インテリアは北欧風に見えます。
丸い天窓の下では、モビールのような飾りが空中を漂っています。

色彩も淡く、家具ブランド、カール・ハンセンのカタログのようなナチュラルな雰囲気です。
居心地のよさを感じられる空間のひとつといえます。

砂漠のテラス
グランドキャニオンらしき荒野にたたずむベースキャンプです。
後述の夢幻館と並んで、なぜかこれだけタイトルが日本語化されています。

ヤシの木やサボテンが生えていて、リビングやダイニングとおぼしきコーナーもあります。

夕暮れどきの設定か照明も穏やかで、仕事のあとにくつろぐにはよさそうなスペースです。

Winter Lodge
豪華な山小屋風の別荘です。
これもまた山脈のなかにあります。

ロッキングチェアが気持ちよさそうで、わりと現実に近いインテリアといえます。
雪山にほかの別荘も見えていて、専用のロープウェイで行き来しているようです。
こんなリゾートホテルがあったら楽しいかもしれません。

無幻館
唯一の和風空間で、縁側から川沿いの温泉街を眺めることができます。
山形県の銀山温泉あたりがモチーフなのかもしれません。
『鬼滅の刃』にも出てきそうな雰囲気です。

外国人のイメージする日本の旅館といった感じで、池に鯉が泳いでいたり、遠くに富士山が見えていたり、ツッコミどころが満載です。
よく見ると、畳の敷き方や、障子の桟もどことなくおかしいです。

床の間の違い棚や、落とし掛けが波打っているところなどは、独創的なセンスを感じさせます。
掛け軸には金箔でOculusuのロゴが表現されていたりして、細かいところも凝っています。

Quiet Dome
ジオデジックドームの山小屋です。

フィン・ユールの名作をほうふつさせるようなラウンジチェアが置いてあり、デスク前のアームチェアもそこはかとなく北欧風です。
わりと現実的なインテリアだと思います。

Meta Horizon Terrace
空想の高層ビル群を見上げる、岩山に張りついたテラスです。
ビルの足元に道頓堀のグリコ看板が見えるので、もしかすると未来の大阪というイメージなのかもしれません。

庭には紅葉した木が揺れていて、ちょっとだけ和風のテイストも感じられます。

Mountain Study
印象が薄いですが、これも名前のとおり、山のなかの別荘というシチュエーションでした。
ほかに比べてちょっとCGが雑な気がします。

Studio
Moutain Studyと似た森の中の別荘です。
木陰から動物が出てきたりしたら楽しいのですが、特にそういう凝った演出は見られませんでした。

キッチンのまわりに電子レンジやケトルの家電が充実していて、妙に生活感を感じさせる情景です。

Bubbles
淡いグラデーションの空間で、まわりに球体がフワフワ浮いているだけの空間です。
先に紹介したAbstractionよりもさらに抽象度が高く、ノイズがなくて目にやさしそうです。

パソコンのデスクトップも壁紙を使わず単色にしているとか、刺激の少なさを求めている人には向いているかもしれません。
Space Station
宇宙ステーションの内部です。

実験室や休息用のベッドなども細かく作り込まれていて、リアルな生活を想像できる空間になっています。

壁も天井も窓がたくさん設けられているので、宇宙空間とはいえ開放感があります。

Cyber City
映画『ブレードランナー』に出てくる、デッカードの部屋といった趣の部屋です。

サイバーパンク風のインテリアが懐かしい感じで、ガジェットやガラクタがたくさん置いてあります。

こんな変形したディスプレイは使いにくいと思うのですが、不必要に曲線を取り入れるのが未来風のデザインみたいです。

SFの世界でも、段ボール箱は今と変わらないのがおもしろいです。

Classic Home
微妙にバージョンアップしていますが、昔のOculusのホーム画面を再現した空間です。
ゆとりのあるモダンなインテリアで、バーカウンターやダイニングルームも設定されています。

壁には抽象的なアート作品が飾ってあり、アメリカ人が想像する富裕層の暮らしぶりといった感じです。

全体的に照明が薄暗く、寂し気な印象も受けます。
無機質な空間は『ブレードランナー2049』に出てくるウォレス社のインテリアと、少し似ているような気もします。

Oceanarium
久々にMeta Questを立ち上げたら追加されていた、新しいバーチャル環境です。

最新版だけあってCGのクオリティーも高く、魚や海藻の動きが凝っています。
海の底の空想の住居という感じですが、机や棚が宙に浮いているのは謎です。

サンゴのような赤~オレンジ色のソファが置いてあり、居心地はよさそうです。

洞窟の奥や2階にも上がれそうな雰囲気なので、その先がどうなっているのか気になります。

まとめ
現状のバーチャル環境をリストアップしてみると、「山のなかの別荘」というシチュエーションがやたらと多いことに気づきました。
室内もしくは半屋外のテラス空間という設定も多数派でした。

仮想世界なので気密・断熱性や雨仕舞いを考える必要がないせいか、スケスケのパビリオンといった風情の建物が目立ちます。

岩山や崖と融合した住居も多いです。
落水荘のように自然を取り込んだ別荘を持つことが、欧米人のステータスなのかもしれません。

どちらかというと室内空間が多く、仮想空間のスタート地点として「デスクトップ」「ホーム」といった旧来のメタファーに引きずられているようです。
VRの基点は「ひとりで趣味を楽しむ居心地のよいリビングルームや書斎」といった固定概念があるように思います。

あまり生活感のない別荘やリゾート、高級ホテルといった設定が多いのは、非日常的なラグジュアリー感を演出したいからかもしれません。
現実世界はみじめですが、VRのなかではリッチな気分を味わいたいというニーズを想定しているかのようです。
こんな空間があってもいい
似たような山小屋風の別荘ばかりで、数が多いわりに代わり映えしないのは残念です。
窓の外の景色も、荒野やアルプスの山々といった遠景ばかりでマンネリ化しています。
新作のOceanariumは「海のなか」というシチュエーションに独創性があってよかったです。

せっかく自由に表現できるVRなので、山以外にも海辺のリゾートやビーチ、高級ホテルや邸宅の屋外プール、お屋敷の庭園といったバリエーションを増やしてはどうでしょうか。

これ見よがしにリッチで快適そうな空間ばかりでなく、監獄や墓場、狭い四畳半といった、うら寂しい場面もあればよろこぶ人がでてきそうです。

抽象系のCG空間も、直線的でシンプルなボックス型や、トゲトゲした粗削りな造形もありな気がします。
PCのデスクトップで単色を選ぶように、きわめてシンプルな単色またはグラデーションの空間を設定できたら便利です。
アプリやメニュー選択の効率性を最重視すると、ホーム環境の背景などノイズにすぎないと考える人もいそうです。
既存のバーチャル環境で飽き足らない、こだわりの強い人向けに、360度画像でカスタムできる機能が用意されているように思います。

